数年ぶりの深夜徘徊。
あまりの暑さに若干後ろ向きな気持ちだったが、そこはバイク乗り。気持ちを奮い立たせてKLXに跨る。最寄りのガソリンスタンドでガスを満タンにして、向かうはレインボーブリッジ。
しかし、ガソリンスタンドを出た直後、制限速度以下で走るパトカーに引っかかる。ここで慌てる必要は無いのでチンタラと追走。
途中でパトカーがハザードを焚いて道路脇に寄ったので、物凄く教本通りにパトカーを抜かす。ところが、追い抜かして間もなく、後ろで何か言ってる声が聞こえる。
「前のバイク、止まりなさい」
おいおい…
追走中は十分な車間距離を空けており、パトカーを煽ったつもりもない。止められる理由がさっぱり分からないままバイクを脇に寄せて停める。
「バイクの後ろ、見てもらえる?」
まさかナンバープレートでも落っことしたか?と一瞬焦ったが、きちんと付いてる。ブレーキランプやウィンカーも問題はない。
「ナンバー灯、点いてないよね」
言われてみたら確かに…
「普通はね、ナンバーが照らされてるんですよ。でもこれ、照らされてないですね」
わずか二日目にしてゴールド免許とさよならですか…
我ながらの運命に目眩がしたが、こればかりは仕方ないと諦めて免許を渡す。一人の警官が免許を確認してる間、もう一人の警官にバイクの購入時期を尋ねられる。
「2日前に譲り受けたばかりなんです…」
憐れむような警官の眼差しを受けながら、警官とともにテールライトを確認する。このテールライトは一体型でライト下側面に透明部分があり、本来はそこからナンバーを照らすタイプだ。
ただ、ナンバー灯が切れているのか、それともナンバー灯が暗くて充分に照らしていないのか、一体型ゆえに目視ではどちらか確認できない。そこは警官も判断がつきかねていた。とはいえ、全然明るくないのは誰がみても明らか。
「本来なら整備不良なのですが、今回は厳重注意ということにしておきますから今後は気をつけて下さい」
こうしてKLX初の深夜徘徊は、出発直後にあっけなく幕を閉じる。
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