夕方、散歩。
写真を撮りながら川沿いを歩いてるとご老人から声をかけられる。ご老人も写真が好きなようで、富士山の頂上に夕日が沈む「ダイヤモンド富士」を見せてもらう。なかなか見事だ。1月にまたダイヤモンド富士が見られるらしい。日野市の職員がダイヤモンド富士をネットで紹介していると教えてくれた。
日野市観光協会のサイトではダイヤモンド富士が見られる日時や場所が紹介されていた。これは良い情報を仕入れた。
今年もまた頂き物のお節料理を食らう。
今年は大晦日の夜にお節料理を頂く。調べてみると大晦日に食べてもいいとあった。北海道では大晦日に食べるとあった。それに倣う。これまでのお節料理より豪華でボリュームがあった。
映画『晩春』を鑑賞
映画を観ながら年を越す。前回に続き小津安二郎監督の映画『晩春』を観る。
嫁に行く気がない娘の紀子と、そんな娘を案ずる父の周吉の物語だ。相変わらず笠智衆は棒読みだが、それが味わい深い。原節子は屈託ない笑顔で毒舌を吐くのが堪らなくいい。今回も杉村春子の演技は素晴らしかった。
1949年公開だが、事前に制作年を確認しておいて良かった。戦後間もないからこその台詞が幾つかあった。
以下、メモ書き。
冒頭の茶会の場面。
少し前に観た樹木希林がお茶の先生を演じた『日々是好日』を思い出す。
銀座で偶然出くわした父の友人から「太ったねえ、のりちゃん」と直球をぶつけられる。
「連合展」のフォントがいい。
「おじさま」というから親戚かと思った。
再婚したことを「いやらしい」「不潔よ」と直球。
これに怒らないのが不思議。
戦時中に紀子は体調を崩していたが、今は回復している。
「戦時中」の言葉が戦後間もないことを意識させる。
「こりゃ頼朝公が幕府を開くわけですよ」
さっぱり分からなかった。
自転車の場面、鶴田真由に似ていた。
道路脇に英語表記の標識、
戦後間もないことを意識する。
さらにコカ・コーラの看板まであったのは驚いた。
「ところが私は焼きもちやきよ」
周吉とまさの会話場面。
杉村春子の演技がうますぎて笠智衆の棒読みが際立つ。
だがそれがいい。二作目ともなると、それすら味わう。
「今どきの若い人たち」
いつの時代も大人はこの台詞を言っていたのだなあと感慨深い。
人形が気になる。
音楽の使い方も見事だ。
服部にフィアンセがいることを知り肩透かしを食らった父親の姿が上手い。
喫茶店の看板がとても洒落ている。
紀子を演奏会に誘う場面。
服部はあわよくばを狙っていたのだろうか?
紀子はバッサリと断る。
沢庵話を引き合いに出す紀子の真意が良く分からない。
嫉妬深い?にどう繋がるのだろう?
「おじさま」というから親戚かと思った。
「ステノグラファー」は初めて聞いた。「タイピスト」じゃないのか。
「相変わらず口角泡飛ばしてた?」
「つばきだらけ」
父親が軽食を持ってきた場面は意外だった。
「あるある。出戻り」
笑顔で言い放つ紀子、辛辣すぎてワロタ。
それを怒らないあやの器が大きい。
再婚を野球に例えた二人の会話の後、少年野球の場面に切り替わるのが上手い。
「口元なんかそっくりよ。…この辺から上は違うけど」
辛辣っぷりは血筋らしい。
能の場面。
少子化で担い手はどうするのだろう?
伝統芸能を見ておきたくなった。
雑誌が落ちる場面がいい。
紀子の動揺を象徴しているようだ。
がま口を拾ったから縁談が上手くいく、その繋がりが全く分からなくて笑った。
警らが来てそそくさと逃げる姿がとてもいい。
「結婚するまでは上手いこと言って…」
いつの時代も変わらずでワロタ
「クーちゃん」
大爆笑
父から念を押された紀子の視線が怖い。
「終戦後、初めてですよ」
終戦後という言葉が生々しい。
「私、お父さんのこと、とても嫌だったんだけど…」
そして壺
考えを改めた紀子、そして貯めた場面
「お父さんはもう56だ。お父さんの人生はもう終わりに近いんだよ」
この台詞が突き刺さった、まだこれからだと思っている53歳。
「幸せは待っているものじゃなくて、やっぱり自分たちで作り出すものなんだよ」
水前寺清子を思い出す。
マリッジブルー
ファザコンが巣立つ映画だった。
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