合掌

ペシャワール会・伊藤和也氏、殺害。

アフガニスタンで農業指導に従事していた青年が拉致
殺害されたことが確認された。

武装組織タリバンが犯行声明を発表したという報道もあるが
実行犯たちと、どのような関係にあるのかは不明。
また、拉致の目的も、外国人追放や金銭といった情報が錯綜。

犯人グループの一部は拘束されてはいるが
明らかな全体像は、未だ不明。
紛争地域では全体像など、分かるはずもないのかもしれない。

紛争地域におけるNGOの援助活動に、常につきまとう危険。
軍事組織に保護されながら活動するか
それとも軍事組織に頼らず活動するか。
どちらにもメリット・デメリットがあり、それが生むジレンマは避けられない。
今回は後者の手法で、最悪の結果となってしまった。

特に日本は、憲法第九条との兼ね合いもあり
軍事組織との協調は、手段としての選択肢という問題だけでなく
心理的、信条的側面からの抵抗が大きい。

それは理解できる一方で、後者の選択肢を選んだからこそ
より一層、万が一の場合も常に想定しなければならない。
今回は犯人グループに、その緩みにつけ込まれてしまった。
事実、ペシャワール会・中村哲医師も次のように語っている。

「伊藤君は現地の人たちに好かれ、住民に完全に溶け込んでいた。
彼は大丈夫だと思っていたが、私の状況認識が甘かった」

だからといって、軍事組織に保護されながらの活動が
今回の最適解であったとは決して思わない。
伊藤氏が実践した、現地の人々との交流に根ざした農業指導
それが軍事組織の保護下で、果たして為し得ただろうか?

たとえ軍に頼らずとも、方策は色々と考えられる。
地元の自警集団の組織化および協調行動など
何らかの形で現地で業務する人たちを守る手段を
今以上に強化する方策を考えていかねばならない。

一方、この事件を受けた、当時の官房長官の発言。

「尊い犠牲が出てしまったが、そうであればあるほど
テロとの戦いに引き続き関与していくことの重要性を
日本の国民のみなさんは感じたのではないか」

この事件を引き合いに出して、民間の援助活動と
インド洋での給油活動の延長へ強引に結びつける
その短絡的な思考のやらしさに、吐き気がした。

話を戻し、こちらが伊藤氏が援助活動の道を志した志望動機

安らかな眠りを。

ぼちぼち生きてます。

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